連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第18回 ひび割れ粘膜と敷石状粘膜の違いはなにか
宮本 秀一
1
1北海道大学大学院医学研究院内科学講座消化器内科学教室
キーワード:
PPI
,
ひび割れ粘膜
,
敷石状粘膜
Keyword:
PPI
,
ひび割れ粘膜
,
敷石状粘膜
pp.354-358
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002969
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
プロトンポンプ阻害薬(PPI)・カリウム競合型酸阻害薬(P‒CAB)は,強い酸分泌抑制効果をもち酸関連疾患の治療薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による胃粘膜障害の予防薬として世界中で幅広く使用されている.PPIを投与された患者の胃粘膜が「もこもこ」した形態に変化する所見が報告されていたが,現在は「敷石状粘膜」と「ひび割れ粘膜」と表現され,「胃炎の京都分類」にもPPI/P‒CAB関連胃症の所見として両者が収載されている.PPIが投与されている患者に上部消化管内視鏡検査を行う機会はきわめて多く,これらの胃粘膜所見を理解することは日々の内視鏡診療において重要である.
Copyright © 2024, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.