消化管がん検診・スクリーニングの手引き
Ⅲ 胃がん検診・スクリーニング ❸ 胃X 線検診 ② 胃X 線検診のための読影判定区分(カテゴリー分類)
伊藤 高広
1
1奈良県立医科大学放射線・核医学科
キーワード:
胃がん検診
,
胃X線検診
,
読影判定区分
,
カテゴリー分類
Keyword:
胃がん検診
,
胃X線検診
,
読影判定区分
,
カテゴリー分類
pp.898-903
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001859
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胃がん検診のなかで厚生労働省により唯一死亡率減少効果のある方法と認定され,広く行われてきた胃X線検診について,日本消化器がん検診学会(以下同学会)は2016年1月,新しい読影判定区分を発表した.胃がんX線検診は各地域で独自の方法により普及してきたという背景があり,撮影・読影における全国統一基準での精度管理が期待されていた.同学会は間接撮影による胃集団検診の時代から撮影法の標準化を進め,直接撮影への移行が進むなか,二重造影法主体の新X線撮影法を2005年に策定,2007年に厚生労働省の推奨を得た.その後デジタル化への適応を含めて2011年に改訂版が発表され,対策型検診における撮影法は全国でほぼ統一された.読影については1983年に渕上が発表した判定基準などが比較的よく用いられていたが,新撮影法の確立を機に統一診断基準の作成が進められ,コンセンサスミーティングを経て新しい読影判定区分が決定された.本稿では同区分について概説する.十分記載できなかった内容を含め詳細は同学会が作成した「胃X線検診のための読影判定区分アトラス」(以下「アトラス」)を参照されたい.
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