これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅳ 消化管超音波検査 ② 超音波内視鏡検査 ② 消化管上皮性腫瘍の深達度診断 c.大腸癌の深達度診断
小林 清典
1
,
川岸 加奈
2
,
迎 美幸
2
,
横山 薫
2
,
佐田 美和
2
,
小泉 和三郎
2
1北里大学医学部新世紀医療開発センター
2北里大学医学部消化器内科学
キーワード:
大腸癌
,
超音波内視鏡
,
深達度診断
Keyword:
大腸癌
,
超音波内視鏡
,
深達度診断
pp.1132-1137
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001294
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大腸癌の治療法を選択するうえで,術前に深達度を正確に評価することは,適切な治療法を選択するうえで重要である.とくに早期大腸癌のなかで,内視鏡的摘除の適応となる粘膜内癌(pTis 癌)および粘膜下層軽度浸潤癌(pT1a 癌)と,リンパ節郭清を伴う外科的腸切除が必要な粘膜下層高度浸潤癌(pT1b 癌)を識別することは,患者のQOL や予後と直結しており重要となる.大腸癌の深達度診断法として注腸造影検査も有用であるが,大腸内視鏡検査を用いる場合が多い.色素撒布も併用した内視鏡検査で診断を行う場合が多いが,cT1 癌が疑われるなど深達度の評価に迷う病変に対しては,色素および画像強調観察を併用した拡大内視鏡検査によるpit pattern およびJNET 分類の評価や超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography;EUS)による深達度診断を行っている.
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