特集 消化器領域における免疫チェックポイント阻害薬の現状・今後の展望
7 .免疫チェックポイント阻害薬の有害事象と対策(2)免疫チェックポイント阻害薬による内分泌障害
小林 朋子
1
,
岩間 信太郎
1
,
有馬 寛
1
1名古屋大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連副作用(irAEs)
,
甲状腺障害
,
下垂体障害
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
免疫関連副作用(irAEs)
,
甲状腺障害
,
下垂体障害
pp.506-510
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001141
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免疫チェックポイント阻害薬投与中にはしばしば内分泌障害が認められるため,そのリスクをあらかじめ認識し,発症時には適切な治療を行うことが重要である.抗PD‒1 抗体投与中には甲状腺障害に注意が必要である.ニボルマブ投与前に甲状腺自己抗体が陽性の場合,甲状腺障害の発症率が有意に高いことが示された.免疫チェックポイント阻害薬投与中には下垂体障害に留意する必要がある.ACTH 分泌低下症は必発であると考えられ,診断が遅れると副腎クリーゼとなりうる重篤な副作用であり,疑わしい場合には速やかに内分泌内科へコンサルトすることが重要である.
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