連載 検査値の読み方
PBC‒AIH オーバーラップの1 例
今 一義
1
1順天堂大学消化器内科
キーワード:
オーバーラップ症候群
,
肝生検
,
ステロイド
Keyword:
オーバーラップ症候群
,
肝生検
,
ステロイド
pp.1433-1438
発行日 2018年9月20日
Published Date 2018/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000538
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自己免疫性肝炎(AIH)と原発性胆汁性胆管炎(PBC)は病態の首座となる部位が異なるが,いずれも自己免疫的機序が病態形成に関与していると考えられている.両疾患は第一選択の治療薬が異なるため,慢性肝疾患の診療において両疾患の鑑別は重要なポイントになっているが,時としてこれらの疾患の特徴を併せ持つ病態を呈する症例がみられる.「オーバーラップ症候群」や「肝炎型PBC」などと呼ばれるが,この病態に対する診断基準や治療法が確立されておらず,治療方針の決定にしばしば難渋する. 今回は筆者らが経験した腹腔鏡下肝生検の後に経静脈的肝生検で診断したPBC—AIHオーバーラップの症例を提示する.
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