連載 内視鏡の読み方
らせん状収縮(corkscrew appearance)を契機に,Jackhammer食道と診断された2例
星野 慎太朗
1
,
川見 典之
1
,
貝瀬 満
1
,
岩切 勝彦
1
1日本医科大学付属病院消化器・肝臓内科
キーワード:
らせん状収縮
,
Jackhammer 食道
,
HRM
Keyword:
らせん状収縮
,
Jackhammer 食道
,
HRM
pp.672-676
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000356
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Jackhammer 食道とは,食道の強収縮に伴い,胸痛やつかえ感,通過障害などを呈する一次性食道運動障害の一つであり,2012 年に改訂されたhigh resolution manometry (HRM)による食道運動異常症の新分類(Chicago 分類)において,新たに提唱された疾患概念である1).Chicago 分類は2015 年にも改訂が行われ,Jackhammer 食道は食道内圧検査でIRP(integratedrelaxation pressure,平均積算弛緩圧)が正常かつDCI (distal contractile integral,食道蠕動波の強さ)が10 回の水嚥下中2 回以上で8,000 mmHg/sec/cm を超えるものと定義されている2).また,HRM を施行された患者のうち,本疾患は5.5%であったとする報告もあり,まれな疾患といえる3).
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