特集 透析治療システムの生体適合性―基礎的知見から患者報告アウトカムまで
1.血液透析における生体適合性を見直す―補体活性化と好中球ネトーシスを基盤とした病態理解と治療展望
中山 昌明
1,2
,
宮川 浩之
3
,
大濵 和也
3
,
木村 博一
4
1聖路加国際大学研究管理部
2東北大学オープンイノベーション事業戦略機構
3群馬パース大学医療技術学部臨床工学科
4群馬パース大学大学院保健科学研究科医療科学領域
キーワード:
生体適合性
,
補体活性化
,
ネトーシス
,
慢性微小炎症
,
血液透析
Keyword:
生体適合性
,
補体活性化
,
ネトーシス
,
慢性微小炎症
,
血液透析
pp.217-226
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003742
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血液透析(hemodialysis;HD)は末期腎不全患者にとって不可欠な治療であるが,血液と人工材料との反復的接触により免疫系が持続的に刺激され,慢性的な微小炎症(chronic microinflammation)を惹起することが知られている.この慢性炎症状態は,心血管疾患,感染症,栄養障害,フレイル進行など透析患者の長期予後に深く関与する.本稿では,透析の生体適合性を免疫学的観点から再評価し,とくに補体活性化に続く好中球活性化およびネトーシス(neutrophil extracellular trap formation;NETosis)が慢性炎症増幅に果たす中心的役割を概説する.さらに,これらの病態機序を踏まえた透析材料・手技の改善および将来的治療戦略について論じる.

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