特集 透析患者の睡眠障害,睡眠関連呼吸障害群
2.睡眠関連呼吸障害群(7)透析患者の睡眠時無呼吸症候群に対する多職種連携
辻本 吉広
1
,
角井 弘嗣
2
,
宮﨑 康成
2
,
池内 崚
3
,
川崎 広志
4
,
土蔵 尚子
1
1愛仁会井上病院内科
2愛仁会井上病院臨床工学科
3愛仁会井上病院看護科
4愛仁会井上病院臨床検査科
キーワード:
睡眠時無呼吸症候群
,
睡眠ポリグラフ検査
,
CPAP
,
多職種チーム
,
患者教育
Keyword:
睡眠時無呼吸症候群
,
睡眠ポリグラフ検査
,
CPAP
,
多職種チーム
,
患者教育
pp.1356-1364
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003613
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透析患者では睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併が高頻度に認められ,生活の質(QOL)の低下のみならず,高血圧,心血管合併症,さらには生命予後に影響することが報告されている.透析患者のSAS診療には,患者や自施設スタッフに対してSASという疾患の重要性の啓発,対象となる患者への睡眠ポリグラフ検査(PSG)実施の勧奨,持続陽圧呼吸療法(CPAP)を開始する患者にCPAP治療についての教育,CPAP治療維持期に脱落せずにCPAPを継続していくための絶え間ない患者への鼓舞など,さまざまなフェーズがある.これらを円滑に進めていくには医師だけでは不可能であり,さまざまな職種からなるSAS診療チーム医療を形成して診療を行うことが有効である.上記の各フェーズにおいて各職種の特性に合った対応を行うことで効率的な運営が可能になる.とくに透析施設には臨床工学技士が在籍しており,CPAP機器を扱うという点から臨床工学技士が果たす役目は大きい.

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