特集 最新動向透析患者の呼吸器感染症
5.呼吸器感染症に対する標準的感染予防策と環境対策
安藤 亮一
1
1石川記念会
キーワード:
呼吸器感染症
,
標準予防策
,
環境対策
,
感染性呼吸器粒子
Keyword:
呼吸器感染症
,
標準予防策
,
環境対策
,
感染性呼吸器粒子
pp.1189-1194
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003567
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呼吸器感染症は透析患者の予後に重大な意義をもつ.「透析施設における標準的な透析操作と感染予防に関するガイドライン」では,結核,インフルエンザ,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が取り上げられている.呼吸器感染症の感染予防策としては,ワクチンの接種のほかに,すべての人がなんらかの呼吸器感染症を有しているかもしれないという前提でのユニバーサルマスキングや施設内に感染源を持ち込まないために自らの体調を毎日確認し報告するなどの標準予防策が基本となる.COVID-19パンデミック以降,感染性呼吸器粒子という連続的なサイズの病原体による空気を介した伝播への対策という概念が提唱されている.また,環境表面,空調,水回りの感染対策などの環境対策も重要である.

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