特集 長期透析の現況・課題と対策
企画にあたって
山本 卓
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科腎研究センター腎・膠原病内科学
pp.349-350
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003362
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透析療法が本邦で開始され60年が経過した.透析療法の日常をみると,透析監視装置の精度の向上,透析業務のデジタル化・IT化,超音波によるバスキュラーアクセスの評価,あるいは穿刺針・注射製剤をはじめとする医療機器の進歩により,診療の効率化と安全性の向上が目覚ましい.また,血液浄化器では生体適合性の向上,透析モダリティとしてオンライン血液透析濾過(OL-HDF)の普及による分子除去の向上,バスキュラーアクセスでは,人工血管やカテーテルの機能向上,あるいは腎性貧血に対する赤血球造血刺激因子製剤やhypoxia-inducible factor-prolyl hydroxylase(HIF-PH)阻害薬,二次性副甲状腺機能亢進症に対するカルシミメティクス,リン吸着薬に加え,高リン血症治療薬の開発など,治療の発展も続いている.
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