ケース・スタディ
原因不明の右下腹部腹壁腫瘤をきたした維持血液透析患者の1例
吉留 愛
1
,
鳥越 健太
1
,
西野 友哉
1
1長崎大学病院腎臓内科
キーワード:
血液透析
,
腹壁腫瘤
,
放線菌
,
腹直筋鞘血腫
Keyword:
血液透析
,
腹壁腫瘤
,
放線菌
,
腹直筋鞘血腫
pp.338-342
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003350
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症 例:94歳,女性 主 訴:右下腹部の膨隆,全身倦怠感 既往歴:ネフローゼ症候群,末期腎不全,甲状腺機能低下症,発作性上室頻拍 内服薬:ニフェジピン10 mg,オルメサルタンメドキソミル10 mg,ビソプロロールフマル酸塩0.625 mg,レボチロキシンナトリウム水和物50 μg,ピタバスタチンカルシウム1 mg,酪酸菌製剤錠,テナパノル塩酸塩40 mg 現病歴:2年前に原疾患不明のネフローゼ症候群に伴う末期腎不全に対して血液透析を導入され,他院にて維持透析を行っていた.数日前より全身倦怠感と食事摂取量の低下があり,前医での透析時に血液検査とCT検査を施行された.その結果CRP 15.52 mg/dLの炎症反応高値と右下腹部の腹壁腫瘤を認め,精査のため当院へ紹介され同日緊急入院した.

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