臨床例
膀胱癌に伴ってActinomyces neuii菌血症をきたした1例
瀬戸 まなび
1
,
福島 啓
1
,
浅田 宜孝
1
1西淀病院内科
キーワード:
Actinomyces
,
放線菌
,
膀胱癌
,
高齢者診療
Keyword:
Actinomyces
,
放線菌
,
膀胱癌
,
高齢者診療
pp.559-562
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000235
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Actinomyces属は嫌気性グラム陽性桿菌でヒトの口腔に常在し,感染の6割は頸部顔面で発生する.消化管や泌尿器にも常在し,胸部や腹腔・骨盤内に慢性肉芽腫性炎症をきたす1).培養はしばしば偽陰性であり,血液培養で検出されることは非常にまれである1).泌尿生殖器の放線菌症は放線菌症全体の3%を占め,そのほとんどは子宮内避妊器具(intrauterine device:IUD)の使用に関連するものである2).Actinomycesによる菌血症の11%は尿路感染に起因する3).Actinomyces菌血症の大部分は良好な転帰をたどるが,複数の併存症をもつ少数例では死亡することもある3).
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