3．合併症の予防に必要なケア・対策（3）フットケア

下肢動脈疾患（LEAD）の重症化予防を目的に2016年より下肢末梢動脈疾患管理加算が導入され，臨床の場では加算申請をしている60.1％の施設で算定要件とされる血流評価と，なんらかのフットケアが提供されている．フットケアの定期的な実施は，多くの先行研究においても，LEADの重症化予防に有用であると報告されている．その一方で，高齢透析患者の40〜50％の頻度で足部の皮膚乾燥を合併し，転倒や移動能力に関連することが明らかになっているが，足部の皮膚乾燥の度合いや応用的日常生活動作への影響については検討が不足している．皮膚乾燥の度合いによる客観的な評価から，定量的なフットケアが提供されることが重要である．