透析患者の薬,どう使いわける?
慢性心不全治療薬
澤井 慎二
1
,
草場 哲郎
1
1京都府立医科大学腎臓内科
キーワード:
うっ血性心不全
,
血液透析
,
心腎連関
Keyword:
うっ血性心不全
,
血液透析
,
心腎連関
pp.1571-1577
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003222
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心不全とは「心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果,呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し,それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」と定義される.また心不全では左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)と保たれている心不全(HFpEF)にわけられ,それぞれ病態が異なる.透析患者では器質的心疾患を高率に合併し,また容易に体液過剰となることから,透析導入時に30%近くの患者でうっ血性心不全を合併している.また透析導入時に心不全がない患者でも年間7%の割合で心不全を新規に発症している.またわが国の慢性透析患者における死因の第1位は心不全であり,透析患者におけるその管理が生命予後の改善に重要である.
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