特集 チームで挑む透析患者のフットケア
コラム:小さな体で難敵に挑む―マゴットセラピー
大竹 剛靖
1
,
小林 修三
2
1湘南鎌倉総合病院再生医療科
2湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
マゴットセラピー
,
難治性創傷
,
生物学的デブリードマン
,
創傷治癒
Keyword:
マゴットセラピー
,
難治性創傷
,
生物学的デブリードマン
,
創傷治癒
pp.1100-1102
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003098
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マゴットセラピー(maggot debridement therapy;MDT)とは,医療用無菌マゴットを用いて慢性創傷の壊死組織を除去し創傷治癒を促進する治療法である.古くは数千年前の古代マヤ文明などでマゴット(ウジ虫)を利用していた記録があるが,第一次世界大戦で負傷兵の創傷を治したことをきっかけに,以後医療現場で広く使用されるようになった.2004年にはアメリカ食品医薬品局(FDA)が生物材料としては初めて医療材料として医療用無菌マゴットを認可し,現在は欧米を中心に40カ国以上で使用されている.マゴットセラピーは,とくに,従来治療では治癒が難しい難治性下肢創傷の治療に応用されている.
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