特集 血液透析患者の血圧を再考する
12.高血圧・低血圧透析患者の食事指導(1)塩分/水分/それ以外
玉浦 有紀
1,2
1新潟県立大学人間生活学部健康栄養学科
2社団悠友会志木駅前クリニック
キーワード:
食塩・水分摂取量
,
ドライウエイト(DW)
,
栄養状態
,
食事アセスメント
Keyword:
食塩・水分摂取量
,
ドライウエイト(DW)
,
栄養状態
,
食事アセスメント
pp.204-210
発行日 2024年2月10日
Published Date 2024/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002894
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
血液透析患者の血圧には,「食塩・水分摂取量」をはじめ食事に関連する要因も寄与する.食塩・水分摂取量過多による体液量(体重)増加は血圧上昇の主因であり,透析中低血圧の起因となる.透析間の体重増加量が多い患者には,食事の聞き取りや食事記録から食塩・水分摂取量が適切かを確認し,過多の場合,改善に向けた工夫を患者と考え見直すことが重要である.一方,とくにドライウエイト(DW)が低い患者など,食事が十分にとれていない状況では,食塩・水分制限に焦点をあてた指導の強化でさらに食事量が低下し,DWのミスマッチなどからいっそう血圧管理を難しくする場合もある.多職種で情報を共有し,個々人の栄養状態や食事・食生活の背景を理解したアプローチが望まれる.
Copyright © 2024, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.