特集 プライマリーナースとしての透析看護
6.透析室看護師のプライマリーとしての活動の実際と課題(2)高齢腎不全患者に対するエンド・オブ・ライフケアの実践
徳元 しのぶ
1
1聖路加国際病院腎センター・看護師
キーワード:
共同意思決定(SDM)
,
アドバンス・ケア・プランニング(人生会議,ACP)
,
エンド・オブ・ライフ(EOL)
Keyword:
共同意思決定(SDM)
,
アドバンス・ケア・プランニング(人生会議,ACP)
,
エンド・オブ・ライフ(EOL)
pp.1299-1304
発行日 2023年10月10日
Published Date 2023/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002739
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透析室の看護師は慢性腎臓病と診断された保存期より,透析導入期,透析維持期そして人生の最終段階の終末期まで,その患者の長い病の軌跡を支え見守る.プライマリーナースの活動は,フィジカルアセスメントやヘルス(身体的・精神的・社会的)アセスメント・QOLなどを観察・評価し,看護・ケアを提供する.さらに,状態に応じた患者指導や療養調整など介入が必要であり,活動は多岐にわたる.腎代替療法選択など意思決定や尊重する場面では,一方向的に成り立つものではなく,患者を全人的存在として捉え,配慮し気遣い,心理的・情緒的な実践も含まれる.効果的な実践に向けプライマリーナースは,患者の準備状態やニーズ・リテラシーを理解し,患者がどう感じ思っているか表出できる関係性や信頼を得ること,また,表出できない感情を察する感性を有することが活動するうえで肝要である.
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