特集 透析医療のgender diversity
7.栄養障害,サルコペニア・フレイル,認知症の性差
加藤 明彦
1
1浜松医科大学附属病院血液浄化療法部
キーワード:
サルコペニア
,
フレイル
,
栄養障害
,
認知機能低下
,
エストロゲン
Keyword:
サルコペニア
,
フレイル
,
栄養障害
,
認知機能低下
,
エストロゲン
pp.1293-1300
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002300
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透析患者では栄養障害の合併頻度に明らかな男女差はない.しかし,栄養指標のカットオフ値には明らかな性差がある.同様に,サルコペニア合併率は男女の透析患者でほぼ同じである.サルコペニアのスクリーニングとして最大下腿周囲長を評価する場合は,女性患者では感度・特異度とも低いことに注意が必要である.フレイルや認知症は女性患者に多い.その理由として,①女性が長寿である,②女性患者では筋力が低下して転倒しやすい,③エストロゲンシグナルの減少によって脳細胞内のミトコンドリア機能異常や酸化ストレスが亢進する,などが関与する.
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