特集 看過してはならない不整脈
【特集コラム】透析液K 濃度と不整脈とは関連がありますか?
坂口 悠介
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1大阪大学大学院医学系研究科腎疾患臓器連関制御学寄附講座
キーワード:
透析液K濃度
,
K gradient
,
不整脈
,
突然死
Keyword:
透析液K濃度
,
K gradient
,
不整脈
,
突然死
pp.595-598
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001746
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血液透析患者の血清K濃度と不整脈 血清K濃度の異常は種々の不整脈を誘発する.植込み型ループレコーダにより血液透析患者71例の不整脈イベントを18カ月間にわたって検出した前向き研究において,高K血症(血清K濃度5.0 mEq/L以上)は徐脈性不整脈(心停止,脈拍30/min未満の徐脈,高度房室ブロック)の発生と関連し,低K血症(血清K濃度4.0 mEq/L未満)は心室性不整脈(心室頻拍,心室細動)および心房細動の発生と関連が認められた.透析患者の血清K濃度を強く規定する透析液K濃度の設定が不適切であれば不整脈イベントの発生につながると考えるのが自然であろう.
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