特集 腎代替療法とShared Decision Making
10.腎移植におけるSDM の現状と課題
河野 恵
1
1奈良県立医科大学附属病院入退院支援センター
キーワード:
腎移植
,
支援
,
人生
,
生活
Keyword:
腎移植
,
支援
,
人生
,
生活
pp.269-274
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001211
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診療報酬でも腎代替療法(RRT)での腎移植の情報提供を行うことを評価している.しかし,実際,血液透析,腹膜透析,腎臓移植の3 療法の説明を受けることができていない現状もあり,課題として,慢性腎臓病(CKD)に関わる医療者間がそれぞれの療法を十分理解していないことから,とくに腎移植の情報提供が少ない.また,移植の手続きを希望するに至るには1 回きりの説明ではなく,保存期から移植,移植後も保存期として長期にわたり,患者の生活・人生を含めた情報提供と支援が求められる.さらにはレシピエントだけではなく,ドナーの生活・人生を含めたSDM(shared decisionmaking)を行うことになり,倫理感も求められる.各領域で分業するのではなく,CKD トータルケアの一部として関係職種で共有するツールや運用が求められる.
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