特集 標準血液透析を再考する―最良の透析処方・管理技術とは
4.透析量の評価法
新里 高弘
1
1大幸医工学研究所
キーワード:
Kt/V
,
尿素
,
中分子量物質
,
蛋白結合物質
Keyword:
Kt/V
,
尿素
,
中分子量物質
,
蛋白結合物質
pp.1139-1144
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001015
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尿素に関するsingle―pool Kt/V は,透析患者の生命予後を予測する有用な指標である.しかし,それにもかかわらず,現在に至るまで,尿素の明らかな毒性を証明しえた報告は存在しない.これは,Kt/V と並行して透析量が変動するなんらかの有毒性の尿毒症物質が存在することを示唆している.現時点では蛋白結合物質を除去する有効な方法がない.したがって,蛋白結合物質の除去効率を表すような指標も考案されていない.しかし,透析中における蛋白結合物質の動態を考えると,蛋白結合物質の除去効率の指標はKt/V と透析時間の二つを掛け合わせたものになると思われる.
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