症例による透析患者の画像診断
不明熱を呈したがCT ガイド下リンパ節生検により腹部リンパ節結核と診断しえた血液透析患者の1 例
後藤 菜津希
1
,
鈴木 梨江
1
,
和田 貴彦
1
,
高橋 秀幸
1
,
宮岡 良卓
1
,
長井 美穂
1
,
権藤 麻子
1
,
長岡 由女
1
,
枡野 龍平
2
,
菅野 義彦
1
1東京医科大学腎臓内科学分野
2東京医科大学放射線科学分野
キーワード:
不明熱
,
結核
,
血液透析
,
慢性腎臓病
Keyword:
不明熱
,
結核
,
血液透析
,
慢性腎臓病
pp.1107-1112
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000997
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透析患者では病原体に対する脆弱性が知られている.好中球,リンパ球,単球,マクロファージの異常からとくに細胞性免疫不全となることが知られており,バスキュラーアクセスを介した病原体の侵入機会の増加,栄養障害などの要因も加わり易感染性宿主となりやすい.感染症のなかでも健常人に比べて結核感染が多く,肺結核より肺外結核の比率が高い.肺外結核は症状が非典型的で不定愁訴で来院する患者も多く,診断に難渋する場合が少なくない.今回,CT ガイド下リンパ節生検を用いたことにより血液透析患者における腹部リンパ節結核を診断しえた1 例を経験したので提示する.
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