特集 透析医工学の最前線
2.透析関連技術の進歩(7) 求められる透析液のシステム管理―水処理,水質管理,排水管理など
内野 順司
1
1みはま病院ME部
キーワード:
システム管理
,
総塩素濃度
,
透析排水
Keyword:
システム管理
,
総塩素濃度
,
透析排水
pp.517-523
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000881
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透析液の水質管理を行うための基準としては,日本透析医学会が示した「透析液水質基準と血液浄化器性能評価基準2008」があったが,新たに化学的汚染物質基準を追加した「2016 年版透析液水質基準」に改訂されている.また,その基準を臨床現場で達成するための具体的な手段を示すものとして,日本臨床工学技士会(JACE)より「2016 年版透析液水質基準達成のための手順書Ver. 1.01」が提示されている.さらに2018 年末,透析排水の問題が東京都下水道局より指摘され,早急な対応が求められている.最前線の透析医工学の観点から,透析液のシステム管理を行ううえで,今後重要となる注意点として透析用原水の総塩素濃度による管理と透析排水の管理について解説した.透析機器安全管理委員会の役割は重要であり,院内外にも影響を及ぼす事案への対応を求められている.
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