特集 透析患者における電解質・酸塩基平衡異常―透析液を含めて
1.透析患者における電解質の調整
神山 貴弘
1
,
花房 規男
1
1東京女子医科大学病院血液浄化療法科
キーワード:
電解質
,
恒常性
,
透析
,
酸塩基平衡
Keyword:
電解質
,
恒常性
,
透析
,
酸塩基平衡
pp.135-141
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000792
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電解質は浸透圧の調節,神経細胞や筋細胞の活動などに深く関わっており,その適正な濃度を維持することは生体の恒常性維持にとって大変重要である.おもな電解質として,ナトリウム(Na),カリウム(K),カルシウム(Ca),リン(P),マグネシウム(Mg),重炭酸イオンなどが挙げられ,その濃度調節には腎臓が深く関わっている.腎機能が高度に障害された透析患者では,このような腎臓による電解質調整機能を透析によって補う必要がある.電解質異常は透析患者の長期的な生命予後とも関連するため,それぞれの電解質の出納,体内分布,濃度調節に関与するメカニズムなどについて理解することは重要と考えられる.
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