特集 2025年に向けた透析室のキュアとケア
2.「2025 年問題」を抱えた透析医療の今後
安藤 亮一
1
1武蔵野赤十字病院腎臓内科
キーワード:
透析患者数
,
高齢化
,
介護
,
合併症
,
医療費
Keyword:
透析患者数
,
高齢化
,
介護
,
合併症
,
医療費
pp.1401-1408
発行日 2018年11月10日
Published Date 2018/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000704
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「2025 年問題」は,介護・医療費などの社会保障費の急増とそれを支える生産年齢人口の減少が懸念されている問題であり,透析患者および透析医療を担う医療者にも関連し,今後の透析医療を考えるうえで重要な問題である.透析患者数はこれまで年々増加し続けてきたが,今後は,増加が鈍化あるいは減少することが予想される.また,透析患者の高齢化はさらに進み,合併症の増加が予想される.なかでも,脳血管障害,認知症,高齢者のフレイルなどにより介護を必要とする透析患者の増加がもっとも深刻であり,さらに,悪性腫瘍や感染症の増加も問題となる.また,地方の人口減による透析医療の確保の問題や透析医療費の増加,およびそれに対する抑制策などの問題も深刻化すると予想される.
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