特集 小児腎不全―移行期医療の管理
7.小児期腹膜透析の現況
幡谷 浩史
1
1東京都立小児総合医療センター総合診療科,腎臓内科
キーワード:
腹膜透析
,
小児
,
移行
,
CAKUT
Keyword:
腹膜透析
,
小児
,
移行
,
CAKUT
pp.1119-1124
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000638
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小児の腎代替療法の中心は腹膜透析(PD)である.低年齢であるほどPDの選択率は高いが,移行を意識する10~14 歳(前思春期群)に新規に導入する症例でも55 %が腎代替療法としてPD を選択している.前思春期群でも先天性疾患がもっとも多いことは,比率は違えど乳幼児と変わらない.乳幼児期からの療養生活は,さまざまな因子が絡み合って,学校生活への不適応や自立の阻害の原因となりうる.なるべく早い段階から,将来を見据えて自立が必要であることを家族・本人ともに認識できるよう,主治医チームが意識して生涯にわたるプランを組み,家族・本人と共有することが大切である.
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