特集 小児腎不全―移行期医療の管理
3.成長障害とCKD 治療
本山 治
1
1東邦大学医療センター佐倉病院小児科
キーワード:
慢性腎臓病(CKD)
,
小児
,
成長障害
,
成長ホルモン療法
,
副腎皮質ステロイド薬
Keyword:
慢性腎臓病(CKD)
,
小児
,
成長障害
,
成長ホルモン療法
,
副腎皮質ステロイド薬
pp.1091-1095
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000634
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慢性腎臓病(CKD)の小児は成長障害を伴う.推定糸球体濾過量(eGFR)が60 mL/min/1.73 m2 未満に低下すると成長障害が始まり,腎機能障害の進行に伴い増悪する.成長障害を軽減するためには,保存期や透析療法中の栄養や骨ミネラル代謝異常の管理と,成長ホルモン療法によってできるかぎり低身長に陥るのを防ぎ,透析を施行せず(先行的腎移植)または短期間の透析の後に腎移植を行う.腎移植後は良好な移植腎機能を維持し,副腎皮質ステロイド薬の減量・中止を試みる.しかし,本邦のカルシニューリン阻害薬を使用した腎移植後の平均最終身長は男性158 cm,女性148 cm であり,標準の成人身長に達しない症例が多い.
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