特集 透析患者の余暇とレクリエーション
8.旅行が身体,心理に与える影響(2)温泉
松山 和弘
1
1誠医会松山医院大分腎臓内科
キーワード:
温泉法
,
温泉旅行/転地療養
,
温泉効果
,
温泉医学
,
社会的効果
Keyword:
温泉法
,
温泉旅行/転地療養
,
温泉効果
,
温泉医学
,
社会的効果
pp.1035-1042
発行日 2018年7月10日
Published Date 2018/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000609
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日本は海に囲まれ,美しい山々の樹葉の森林,湖畔と河川の恵まれた自然環境が各地にあり,そのなかに数多くの温泉が湧き出している.日本の温泉法では温泉は湯温が摂氏25 度以上か,または規定された物資を溶存するものと定められている.温泉は,神々の時代から霊妙な効能が知られている.透析患者が温泉地に旅行したいという心理になるためには,透析管理を確実に行うとともに,安全な温泉旅行ができるように日々の自己管理が重要である.そして宿泊先医療機関の連絡先の把握や透析情報手帳を持ち歩くなどの準備も大切である.透析患者は,一般健常者にはない身体的ストレス環境にある.温泉地への旅行により,転地療養効果と温泉効果によって,相乗的な温泉医学的効果が得られる.さらに,高齢化対策の一環として,地域の健康づくりとしての活用も試みられており,温泉を利用した医療費,介護費軽減などの社会的効果も期待される.
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