特集 創造する透析医療―新たなmodalityへの期待と課題
4.透析療法の新たな視点(2)さまざまな腎代替療法を受けての所感
古薗 勉
1
1近畿大学生物理工学部医用工学科
キーワード:
腎代替療法
,
血液透析
,
腹膜透析
,
在宅血液透析
,
腎移植
Keyword:
腎代替療法
,
血液透析
,
腹膜透析
,
在宅血液透析
,
腎移植
pp.685-691
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000061
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腎代替療法(renal replacement therapy;RRT)とは,血液透析,腹膜透析および腎移植の三つの末期腎不全治療法のことを指す.在宅血液透析を含め,約30年間をかけてすべてのRRTを経験した一症例が,一般的にいわれているこれらの治療法の利点と“実感”との乖離について主観的な立場から述べた.末期腎不全患者の残存腎機能をいかに長く保たせるかが,患者の“実感”に大きく影響する.結論として,一般的に知られている透析療法の利点と本症例の実感との大きな乖離はないが,間歇的治療から持続的治療に移行することによって,“good well―being”を感じるということは明らかな事実である.
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