日本循環器学会ガイドライン2022「非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン」の要点

Important points of the JCS 2022 guideline on perioperative cardiovascular assessment and management for non-cardiac surgery

はじめに

　心疾患を合併している場合，周術期リスクは高くなる。心不全，心房細動，冠動脈疾患の中では，90日死亡は心不全がもっとも高く次に心房細動，冠動脈疾患の順である^1）。冠動脈疾患の精査に注力しがちだが冠動脈疾患のみであればこの中では比較的リスクは低いとされる^1）（図1）。2022年3月に8年ぶりに日本循環器学会から心疾患合併時の非心臓手術のマネージメントに関するガイドラインが改訂された（JCS 2022）^2）。重要と考えられる改訂ポイントを解説する。