増刊号 それぞれの創傷治癒
Ⅰ.組織障害 3.電撃傷の創傷治癒
坪井 憲司
1
1愛知医科大学形成外科
pp.S67-S69
発行日 2024年6月30日
Published Date 2024/6/30
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2024130018
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はじめに
電撃傷(電撃症)とは,電流が原因となる障害の総称である。電撃傷はArtzにより以下の3つに分類されている 1)。
①電流そのものによる損傷,あるいは電流が生体内に流れたことで生じたジュール熱による組織損傷(true electric injury)。
②アーク放電で生じる熱が直接生体に作用したことによる熱傷(arc burn)。
③アーク放電や火花が衣服などに着火,炎上することで生じる熱傷(flame burn)。
アーク放電とは放電の際,継続して閃光の架橋を生じるものであり,弧光放電とも呼ばれる 2)。
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