投稿論文 紹介
蘇生の歴史 呼吸機能の解明 Pierre Charronの懐疑主義
浅井 隆
1
1獨協医科大学埼玉医療センター 麻酔科
キーワード:
空気
,
呼吸
,
哲学
,
肖像画
,
医学史(1601-現在)
,
宗教と科学
,
アリストテレス
,
シャロン, P.
Keyword:
Air
,
Philosophy
,
Respiration
,
Portraits as Topic
,
Religion and Science
,
History, Modern 1601-
pp.445-454
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021194624
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
16世紀末まで呼吸機能については解明されていなかった。これは、古代ギリシャ時代のアリストテレスが、世の中のすべてのものは4つの元素で構成され、虚無は存在しないとした誤った説が絶対視され、空気の研究がなされなかったことが大きな原因であった。17世紀に、アリストテレス説の誤りが指摘され始めたが、これは1601年に出版されたピエール・シャロン(1541-1603年)著の「De la Sagesse livres trois」(「智恵についての3書」)の影響が大きい。シャロンは、従来の説や権威主義的な思想を、各自が客観的に検証し直すべきとし、そのような行為を科学(science)と呼んだ。
Copyright© 2021 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.