投稿論文 原著
カリウム吸着フィルタの残血回収によるカリウム流出の検討
清水 貞則
1
,
中村 緑
,
佐藤 めぐみ
,
橋本 武昌
,
小林 靖雄
,
吉田 秀人
,
中尾 謙太
,
石井 久成
1天理よろづ相談所病院 臨床工学部
キーワード:
Glucose
,
Hydroxyethyl Starch Derivatives
,
Potassium
,
吸着
,
血漿
,
赤血球輸血
,
生理食塩水
,
単離心臓灌流
,
新鮮凍結血漿
,
Ringer's Acetate
Keyword:
Isolated Heart Preparation
,
Erythrocyte Transfusion
,
Adsorption
,
Glucose
,
Hydroxyethyl Starch Derivatives
,
Saline Solution
,
Plasma
,
Plasma
,
Potassium
,
Ringer's Acetate
pp.1046-1050
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021033160
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カリウム吸着フィルタ(potassium adsorption filter:PAF、川澄化学工業、東京)使用後の生理食塩液(physiological saline:PS)などによる残血回収は吸着したカリウム(K)が流出するが、K流出量は不明である。このK流出量を明らかにするため、残血回収モデルとしてKを飽和吸着させたPAFに種々の輸液を流速20ml・min-1で灌流させ、100mlごとに回収して灌流液のK濃度を測定した。これから算出された500ml(25分)灌流後の積算K流出量は、ナトリウム(Na)を含む輸液(PS、酢酸リンゲル液、ヒドロキシエチルデンプン、新鮮凍結血漿)では約18mEqであった。これは低K血症に対するKの安全な静脈内投与速度を凌駕した。5%ブドウ糖液では、Kは検出不能であった。
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