投稿論文 臨床経験
経カテーテル大動脈弁留置術中における心筋ストレイン変化について 経心尖部アプローチ法と経大腿アプローチ法による違い
冨田 晶子
1
,
木村 素子
,
丸尾 健
,
島本 健
,
山下 茂樹
1倉敷中央病院 麻酔科
キーワード:
術後期
,
術中期
,
心筋
,
分散分析
,
経食道心エコー図
,
後向き研究
,
術前期
,
経カテーテル大動脈弁置換術
Keyword:
Analysis of Variance
,
Retrospective Studies
,
Echocardiography, Transesophageal
,
Intraoperative Period
,
Myocardium
,
Postoperative Period
,
Transcatheter Aortic Valve Replacement
,
Preoperative Period
pp.599-608
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020278885
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経カテーテル大動脈弁留置術中においてアプローチ法の違いによる心収縮抑制の相違の有無を後方視的に調査した。心収縮抑制の指標として手術開始前、術中、手術終了後における左室長軸方向グローバルストレイン(global longitudinal strain:GLS)、心基部長軸方向ストレイン(basal longitudinal strain:BLS)、心尖部長軸方向ストレイン(apical longitudinal strain:ALS)のピーク値を計測した。術前のGLS、BLS、ALS値を基準とした変化率を算出し、術経過に伴う変化を経心尖部アプローチ法(transapical:TA群)および経大腿アプローチ法(transfemoral:TF群)で比較した。TA群ではTF群に比べ、術中より有意なGLS、ALSの低下を認め術後も遷延した。TA群ではシース挿入以降でGLS、ALS低下が強く、シースの心尖部への機械的影響も示唆された。
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