投稿論文 臨床経験
低侵襲心臓手術(MICS)における片肺換気中のSpO2低下度の疾患別検討
本田 崇紘
1
,
安藤 寿恵
,
戸田 雅也
,
川端 茉莉子
,
中澤 絢乃
,
岡本 浩嗣
1北里大学病院 麻酔科
キーワード:
酸素飽和度測定
,
術中合併症
,
心臓外科
,
心臓弁膜症
,
心房中隔欠損
,
僧帽弁
,
酸素欠乏
,
後向き研究
,
分離肺換気
Keyword:
Hypoxia
,
Retrospective Studies
,
Mitral Valve
,
Heart Septal Defects, Atrial
,
Cardiac Surgical Procedures
,
Heart Valve Diseases
,
Intraoperative Complications
,
Oximetry
,
One-Lung Ventilation
pp.308-311
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020199080
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低侵襲心臓手術での片肺換気時の低酸素血症は時に管理に難渋するが、肺血流への影響は疾患による差異が予想される。北里大学病院での同手術時の低酸素血症の程度や、周術期管理の疾患別差異について、後方視的検討を行った。低侵襲心臓手術を行った心房中隔欠損症群14症例、僧帽弁疾患群13症例の片肺換気中のSpO2低下度、肺酸素化能などの群間比較を行った。人工心肺前の最低SpO2は僧帽弁疾患群が有意に低く、人工心肺前にSpO2≦90%となる回数も有意に多かった。人工心肺後の最低SpO2や肺酸素化能に有意差はなかった。低侵襲心臓手術の片肺換気中のSpO2低下度は、疾患により影響を受けることが示唆された。
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