投稿論文 短報
周術期管理に難渋した周産期心筋症の1症例
伊藤 綾子
1
,
飯島 克博
,
堀川 由夫
,
伊地智 和子
,
田中 修
1神戸市民病院機構神戸市立西神戸医療センター 麻酔科
キーワード:
Dobutamine
,
Furosemide
,
Heparin
,
胸部X線診断
,
心筋疾患
,
妊娠合併症-心臓血管系
,
肺水腫
,
母体年齢35歳以上
,
非侵襲的陽圧呼吸
Keyword:
Furosemide
,
Cardiomyopathies
,
Heparin
,
Radiography, Thoracic
,
Pulmonary Edema
,
Pregnancy Complications, Cardiovascular
,
Dobutamine
pp.166-168
発行日 2020年2月10日
Published Date 2020/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020182766
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37歳女。妊娠35週に切迫早産のため入院し、1週間で退院したが、妊娠38週に呼吸困難が出現し、妊娠高血圧症候群の診断で緊急入院となった。胸部X線で心拡大と肺水腫を認め、緊急帝王切開術を施行した。術後はICU入室としNPPVを開始した。術後1日目に呼吸困難の軽減がみられたためNPPVを離脱しICU退室としたが、肺水腫は改善せず、術後3日目に心不全症状の悪化を認めICU再入室となった。心エコーで左室収縮能の著明な低下を認めたことから周産期心筋症と診断し、NPPVを再開するとともに、ドブタミンとヘパリンの投与を開始した。症状は徐々に改善し、術後9日目にNPPVを離脱、10日目にドブタミンとヘパリンの投与を中止し、24日目に退院となった。
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