特集 心血管病の治療薬・予防薬の進歩:最新薬物治療のエッセンス
薬物療法のエッセンス 病態別・疾患別の使いかた 急性心不全の薬物治療
赤澤 康裕
1
,
坂田 泰史
1大阪大学 大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
Dobutamine
,
Dopamine
,
Furosemide
,
Nitroglycerin
,
Norepinephrine
,
心不全
,
多剤併用療法
,
Milrinone
,
Carperitide
Keyword:
Nitroglycerin
,
Furosemide
,
Norepinephrine
,
Heart Failure
,
Dobutamine
,
Dopamine
,
Drug Therapy, Combination
,
Milrinone
,
NPPA Protein, Human
pp.1248-1253
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2023002380
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<Headline>1 急性心不全の病態は急性心原性肺水腫,全身的な体液貯留,低心拍出による低灌流の3つに集約でき,それぞれの病態に応じて利尿薬,血管拡張薬,強心薬を使い分けて治療を行う.2 利尿薬は体液貯留のある症例に用い,前負荷を減らして左室拡張末期圧を低下させることで労作時呼吸困難や浮腫といったうっ血による症状を軽減する.3 血管拡張薬は静脈拡張による前負荷軽減効果と,動脈系抵抗血管拡張による全身血管抵抗低下および左室後負荷軽減効果をもち,その結果,一回拍出量および心拍出量を増加させる.4 強心薬は,心拍出量低下や低血圧のために主要臓器の灌流低下をきたしている症例に使用し,血行動態の破綻を防ぎ,末梢循環不全および臨床所見の改善効果を示す.
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