投稿論文 経験
耳介軟骨の弾性を利用した麻痺性兎眼の治療
角谷 徳芳
1
,
小薗 喜久夫
,
田邊 毅
,
米満 弘一郎
1昭和大学藤が丘病院 形成外科
キーワード:
組織移植
,
顔面神経疾患
,
顔面麻痺
,
耳軟骨
,
弾性
Keyword:
Facial Nerve Diseases
,
Facial Paralysis
,
Tissue Transplantation
,
Ear Cartilage
,
Elasticity
pp.577-582
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021227812
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顔面神経麻痺による麻痺性兎眼症例17例に対し、改良した術式で耳介軟骨の弾性を利用した耳介軟骨移植を行った。改良前の耳介移植軟骨の瞼板上への移植は、開瞼時の瞼板挙上に伴う軟骨の彎曲が少ないため軟骨の十分な弾性を引き出すことができず、不十分な結果の症例があった。改良した方法は、耳介軟骨の幅を3mmから5mmに変更して眼瞼挙筋腱膜上に移植し、瞼板上縁に縫着した。その結果、神経麻痺の程度と無関係に就寝時の不随意の閉瞼が改善して兎眼は著明に縮小し、就寝後の角膜乾燥および眼球疼痛は改善した。
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