投稿論文 症例
植皮による顎堤形成と術中即時義歯により咀嚼機能回復が得られた側方下顎区域再建の1例
浅野 悠
1
,
去川 俊二
,
榎木 祐一郎
,
勅使河原 大輔
,
菅澤 正
,
中塚 貴志
1杏林大学医学部附属病院 形成外科美容外科
キーワード:
下顎腫瘍
,
下顎再建術
,
即時部分床義歯
,
歯科用模型
,
MRI
,
歯槽堤形成術
,
歯肉腫瘍
,
術中管理
,
術前評価
,
咀嚼
,
腓骨
,
皮膚移植
,
扁平上皮癌
,
致死的転帰
,
生体機能回復
,
骨皮弁
,
下顎骨切り術
,
血管柄付き骨移植
Keyword:
Fibula
,
Fatal Outcome
,
Alveoloplasty
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Mandibular Neoplasms
,
Mastication
,
Skin Transplantation
,
Gingival Neoplasms
,
Intraoperative Care
,
Denture, Partial, Immediate
,
Models, Dental
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Mandibular Reconstruction
,
Mandibular Osteotomy
,
Recovery of Function
pp.467-473
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021212514
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66歳女性。左側乳房のしこりを主訴とした。乳腺外科で乳管癌と診断され、左乳腺摘出術が施行された。精査で左側口腔内に腫瘍が認められ、生検の結果、扁平上皮癌で当科に転科となった。左下第1大臼歯に1cm大の腫瘍を認め、CTで左側下歯肉癌、SCC、cT4aN0M0、Stage IVと診断した。下顎骨区域切除術、機能的頸部郭清術および左側遊離腓骨皮弁による即時再建術を計画した。CT画像データから下顎骨の実態模型を製作し、手術のシミュレーションを行った。手術はシミュレーションで製作した切除骨切りガイドを用いて下顎骨を切除した。次に、テンプレートを用いて残存下顎骨に再建プレートを固定し、プレートに腓骨片を固定した。その際、上下顎の術中即時義歯を装着した。腓骨筋と長母指屈筋を顎堤上で縫い寄せて植皮床とし、皮島の余剰部分から採取した皮膚を用いて全層植皮を行った。術後経過は順調で、良好な咀嚼機能が得られた。
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