投稿論文 原著
両側島状側頭筋移行術(変法)により一期的再建を行った両側顔面麻痺の治療経験
宇野 嘉良子
1
,
林 明照
,
王子 富登
,
平田 晶子
,
矢吹 華代
,
荻野 晶弘
1東邦大学医療センター佐倉病院 形成外科
キーワード:
顔面神経疾患
,
顔面麻痺
,
側頭筋
,
Mobius症候群
,
アミロイドーシス-家族性
,
筋ジストロフィー-眼咽頭筋
,
筋移行術
,
口角
Keyword:
Facial Nerve Diseases
,
Facial Paralysis
,
Temporal Muscle
,
Muscular Dystrophy, Oculopharyngeal
,
Amyloidosis, Familial
,
Mobius Syndrome
pp.62-68
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021131240
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鼻唇溝切開の代わりに延長S字切開を用いる島状側頭筋移行術(modified LTM)を開発し、16~69歳の両側顔面麻痺例3例(男性2例、女性1例)に対してmodified LTMによる一期的再建を行った。その結果、術後に顔面腫脹の遷延や創感染などの合併症を認めることはなく、咬む動作に伴う口角挙上運動(随意的笑い)は術後3~4週に出現し、最終的な口角滑動距離は5~8mmであった。また、全例、安静時および随意的笑い時の口角対称性は良好で、瘢痕に関する愁訴や術後の咀嚼力低下はみられず、整容的にも機能的にも安定した結果が得られた。
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