特集 CQ&図解で学ぶ 生殖医療の基礎講座
Ⅹ Column
生殖医療と周産期リスク
左 勝則
1
1自治医科大学産科婦人科学講座
pp.1476-1478
発行日 2025年11月30日
Published Date 2025/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003656
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生殖医療と周産期における母児のリスクを理解するうえで,まず理解しなければならない点は,不妊症そのものが周産期予後に影響を及ぼしているという点である。不妊期間が長いカップルでは,短期間に自然妊娠したカップルに比べ,周産期予後が悪いことが報告されている。不妊原因として,1)卵管因子,2)排卵因子,3)男性因子,4)子宮内膜症,5)免疫因子,6)高齢,7)原因不明,などが挙げられるが,不妊カップルはこれらの要因を複合的に有することで,生殖補助医療(assisted reproductive technology;ART)を受ける以前に自然妊娠と比べ,周産期リスクが高い可能性について理解しておく必要がある。

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