特集 若者を性感染症から守る
周産期における性感染症のリスクと対策
山田 里佳
1
,
塚原 優己
2
1石川県立中央病院いしかわ総合母子医療センター産婦人科
2国立成育センター周産期治療部産科
pp.461-466
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101338
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性感染症の中には,不妊や流早産の原因となったり母子感染するものがある.わが国では1942年より妊婦健康診査(妊婦健診)が行われており,現在では約99%の妊婦が妊婦健診を受けている.健診項目の中で,公費で行える性感染症スクリーニングは,梅毒とB型肝炎のみである.妊婦健診は平成9年より都道府県の事業から市町村の事業に変更されており,その中で一部の市町村ではHIV抗体検査を公費で施行しているが,いまだ少数にすぎない.今回,性感染症を中心として,妊婦初期検査における検査体制の現状および各性感染症における妊娠中のリスク,治療,母子感染,出生児の取り扱いなどについて提示する.
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