特集 CQ&図解で学ぶ 生殖医療の基礎講座
Ⅳ 一般的な生殖医療
CQ 22 生殖医療中のワクチン接種のタイミングや影響は?
太田 邦明
1
1川崎医科大学産婦人科
pp.1309-1313
発行日 2025年11月30日
Published Date 2025/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003626
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
A
▶生ワクチン(妊娠禁忌):麻しん風しん(MR)・水痘・ムンプスなどは,妊娠可能性が生じうる処置(特に胚移植)に先立ち接種を完了しておく。接種後は避妊を指導し,わが国では2カ月(CDCは28日)を目安に妊娠回避とする。
▶不活化・組換え・トキソイド・サブユニットなど(原則可):インフルエンザ,B型肝炎,HPV,COVID-19,RSVは生殖医療を中断せず接種可能。採卵・胚移植当日の接種は回避し,前後48~72時間のインターバルを確保して一過性副反応が手技・判定に干渉しないよう配慮する。
▶妊娠成立後:インフルエンザワクチンは全妊娠期で推奨。RSV母子免疫ワクチンは妊娠24~36週に適応・供給状況を踏まえて接種を検討する。HPVワクチンは妊娠中は延期し,産後に再開する。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

