特集 発展する子宮鏡Ⅱ―診断から治療,そしてオフィス手術へ
オフィス子宮鏡
4.子宮鏡診断と卵管へのインターベンション
福井 淳史
1
A. Fukui
1
1兵庫医科大学産科婦人科(准教授)
pp.563-570
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003416
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子宮鏡は子宮内腔を直接観察できる低侵襲手技であり,子宮内膜ポリープや子宮筋腫,子宮腔癒着などの診断・治療に有用である。また,卵管性不妊の診断や治療に応用され,子宮鏡下選択的卵管通水術や子宮鏡補助下卵管鏡下卵管形成術(HA-FT)にも活用されている。
卵管疎通性検査として子宮卵管造影(HSG)が一般的だが,精度には限界があり,子宮鏡下選択的卵管通水術を併用することにより,卵管通過性評価の精度を高めることができる。さらに,HA-FTでは子宮鏡を併用することで,FTカテーテルの確実なウェッジや正確な診断が可能となり,安全性と成功率を向上させる。2024年には子宮鏡手術認定医制度が開始され,子宮鏡技術の普及が期待される。

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