明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 卵管
卵管の画像診断としての子宮卵管造影の再評価
米谷 国男
1
,
伊藤 誠
1
,
高橋 正明
1
,
蛯原 照男
1
,
越知 正憲
1
Kunio Kometani
1
1名古屋保健衛生大学第2教育病院産婦人科
pp.97-101
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206936
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ここ数年来の産婦人科領域における画像診断学の進歩は瞠目すべきものがある。なかでも超音波Bscopeは操作がきわめて簡便であり,また安全であるという理由から妊娠およびその異常,排卵誘発時の卵胞成熱,卵巣腫瘍の診断に賞用され,産婦人科領域における画像診断法として今や不可欠のものとなった。また,CT scanも侵襲の少ない検査法として骨盤内腫瘍の検索に重要な検査手段となっている。しかしながら,子宮,卵巣の変化に威力を発揮する両方法も,卵管病変の画像的解析に関してはほとんど無力であるといってよい。現在のところ卵管を映像的にとらえる手技はやはり子宮卵管造影(以下H.S.G.)の右に出るものはないのである。本稿では卵管病変を検索していく上での手技上のH.S.G.注意点および現在H.S.G.が診断学上持つ意義について考察してみたいと思う。
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