特集 エビデンスと経験が紡ぐ未来の産科診療―科学的探究がもたらす新たな視点
9.前置血管の診断と管理
北田 紘平
1
,
栗原 康
1
,
橘 大介
1
K. Kitada
1
,
Y. Kurihara
1
,
D. Tachibana
1
1大阪公立大学大学院医学研究科女性生涯医学
pp.389-393
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003362
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前置血管の頻度は近年増加傾向にあると考えられ,この疾患名の認知度もあがってきているため,学会などにおける報告も珍しくなくなってきている。事前に診断することにより胎児・新生児の予後が劇的に改善される一方で,診断時期や管理方法,さらには分娩時期の決めかたなどは,施設間や個人的な経験などにより大きな差異があり,今後わが国でも知見を集積し対応を検討していく必要があると思われる。本稿では最近の知見を交え,われわれの施設で行ってきた前置血管への取り組みや今後の課題などを提示する。

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