特集 フローチャートでわかる 婦人科外来診療パーフェクトブック
Ⅰ 症候からの鑑別診断
2.原発性無月経
堤 治
1,2
O. Tsutsumi
1,2
1医療法人財団順和会山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡治療センター(名誉病院長)
2国際医療福祉大学大学院(教授)
pp.1111-1117
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003135
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思春期前期において身体的発育と性腺機能の活性化が平行して進み,身長・体重とも急激な増加を示す。この背景には視床下部に対する性ステロイド抑制閾値の上昇があり,微量の性ステロイドでは抑制がかからずゴナドトロピン放出ホルモン(gonadotropin releasing hormone;GnRH)およびゴナドトロピンの産生,分泌が増加する。その結果として,卵巣のホルモン分泌が活発化する1)。この過程において10歳前後で乳房の発育,11歳前後で陰毛の発生が始まり,現代ではおよそ12歳で月経が初来する。
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