今月の臨床 月経とその異常
月経異常—その鑑別と治療
24.原発性無月経の鑑別
佐藤 孝道
1
,
高橋 敬一
1
Kodo Sato
1
,
Keiichi Takahashi
1
1虎の門病院産婦人科
pp.450-451
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900384
- 有料閲覧
- 文献概要
原発無月経の原因として染色体異常や卵巣性無月経の占める割合が高く,根本的治療が望めるものは少ない。また治療には長年を必要とするにもかかわらずその多くが対症療法にとどまる。さらに当然,多感な思春期に診断されることが多いので,患者に与える精神的負担を考慮しつつ診断・治療を進めることが大切である。
満18歳を過ぎても初経の起こらないものが原発性無月経と定義されている(日本産科婦人科学会)。しかし現在では満15歳までに初経を認める場合がほとんどなので,16歳で月経が発来せず,特に二次性徴も認めないときは診察を開始する。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.