特集 多職種連携による婦人科がん治療の実践
7.子宮体がん患者に対するライフスタイルの指導は有効か?―肥満と腫瘍免疫の関連からの考察―
松村 謙臣
1
,
村上 幸祐
1
N. Matsumura
1
,
K. Murakami
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.1035-1044
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003109
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肥満,運動不足,western dietは,子宮体がんを含むがんの発症リスク上昇や,罹患後の予後不良と関連しており,そこには腫瘍免疫抑制が関与している。一方で,肥満患者は免疫チェックポイント阻害薬が奏効しやすく,それは,最近の子宮体がんにおける臨床試験のデータからも示唆される。子宮体がんでは肥満患者の割合が多く,食事や運動を中心とするライフスタイルの指導が有効であると考えられるが,それを評価するためのランダム化比較試験のエビデンスはほとんどなく,それを行うことは容易ではない。この分野における今後の研究が期待される。
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