症例
子宮マニピュレーターのバルーン拡張により子宮筋層が損傷し,仮性動脈瘤を生じた1例
岩泉 しず葉
1
,
浅野 涼子
1
,
新堀 雄大
1
,
中川 沙綾子
1
,
大沼 えみ
1
,
齊藤 真
1
,
最上 多恵
1
,
宮城 悦子
2
,
榊原 秀也
1
S. Iwaizumi
1
,
R. Asano
1
,
Y. Shimbori
1
,
S. Nakagawa
1
,
E. Onuma
1
,
S. Saito
1
,
T. Mogami
1
,
E. Miyagi
2
,
H. Sakakibara
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター
2横浜市立大学附属大学病院
pp.863-866
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002649
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子宮マニピュレーター挿入による合併症として子宮穿孔や近接する臓器損傷が知られているが,バルーン拡張による子宮破裂や仮性動脈瘤の形成は稀である。今回,子宮マニピュレーター使用により子宮筋層の損傷をきたし術後仮性動脈瘤を生じた1例を経験した。加齢による子宮筋層の伸展性低下が原因で子宮マニピュレーターのバルーン拡張時に子宮筋層の損傷をきたしたと考えられた。加齢や感染,子宮内癒着などで子宮筋層の伸展性低下が疑われる症例において,子宮マニピュレーターを使用する際には子宮筋層の損傷に注意が必要である。
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